きょうとシネマクラブロゴ

Introduction作品紹介

『オール・アバウト・マイ・マザー』TODO SOBRE MI MADRE

監督
ペドロ・アルモドバル
脚本
ペドロ・アルモドバル
撮影
アルフォンソ・ベアト
出演
セシリア・ロス、マリサ・パレデス、ペネロペ・クルス、アントニア・サン・フアン、カンデラ・ペニャ、ロサ・マリア・サルダ、エロイ・アソリン、トニ・カント
字幕
井上牧子さん

storyあらすじ

臓器移植のコーディネーターとして働くマヌエラは、作家志望の息子エステバンとマドリードで穏やかな生活を送っていた。ある夜、エステバンが交通事故で突然命を落としてしまう。悲しみに打ちひしがれるマヌエラは、息子の父親にその存在を知らせるため、過去に別れたバルセロナへ向かう。しかし、息子の父親は性別を変え、今では「ロラ」という女性となっていた。旅の中でマヌエラは、トランスジェンダーのアグラード、修道女のロサ、舞台女優のウマと、彼女の恋人で薬物依存に苦しむレズビアンのニナといった人々と出会い、それぞれの人生に触れていく。彼女たちとの交流を通じて、喪失を超えた新たな絆と希望を見出していくのだった。

about Movie本作について

母性と人間関係の多様性を描いたペドロ・アルモドバル監督の傑作。生と死、愛と喪失という普遍的なテーマを背景に、個々の登場人物の複雑な感情や人間模様を丹念に映し出した。女性やトランスジェンダーの視点を通じて、家族の形や絆の再構築を鮮やかに描き、その美しい映像と感動的な音楽が織りなす世界は、国際的に極めて高く評価された。第52回カンヌ国際映画祭監督賞や第72回アカデミー賞外国語映画賞受賞など多くの賞に輝いたアルモドバル監督の代表的な一本。

about Director監督について

ペドロ・アルモドバル

スペインを代表する映画監督・脚本家。鮮やかな色彩やユーモアを交えた独自の作風で知られ、特に女性や家族をテーマにした作品で世界的に評価される。『オール・アバウト・マイ・マザー』でアカデミー賞外国語映画賞を受賞し、『トーク・トゥ・ハー』では同賞脚本賞を受賞。さらに、カンヌ国際映画祭では『ボルベール<帰郷>』で最優秀脚本賞と出演者6人が女優賞を受賞し、ヴェネチア国際映画祭では、長年にわたる功績が称えられ栄誉金獅子賞を受賞するなど、数々の国際映画祭で高い評価を得る。情熱的な物語と人間心理の深い描写で、現代映画界に多大な影響を与えている。最新作は監督初の長編英語作品であり、第81回ヴェネチア国際映画祭で最高賞である金獅子賞を受賞した『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』。

keywords作品理解のためのキーワード検索

作品情報テキスト/